taiwan view
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日本のよいところ

私は今まで、アメリカ、オランダ、北京、香港、そして台湾と、海外を移り住んでまいりました。どの国にも言えることなのですが、それぞれの国には、必ずいいところと悪いところ(好きになれないところ)の両方があるわけで、その地で生活をエンジョイできるかどうかは、結局はその人次第ではないかと私は思っています。

縁あって台北に来れたことは、個人的にはとても幸せだと思っていて、お隣の香港に13年もいたのだから、もっと早く台湾を一度訪れていればよかったと少々後悔しているぐらい気に入っています。(笑)

やはり海外で生活すると、自分が外国人であり、日本人であることを再認識し、そして冷静に外から日本を観ることができます。日本では当たり前のことが、海外では当たり前でないなんてことはよくあることで、生活してみて初めて実感できます。そして何といっても、日本は本当に豊かな国だということを再認識し、日本人に生まれてこれたことは本当に幸せだったと思うこともできたわけです。

まず日本国発券のパスポートは、ビザなしで渡航できる国の数は世界トップクラスです。ちゃんと調べてないのですが、多分日本人は来ないでくれと言う国は、世界見てもほとんどないのではないでしょうか。

そしてどこ行っても、日本人だということで露骨に嫌な顔する人には、そうそう出会いません。台湾では、普通に日本語で話しかけてくれたりすることも結構ありますよね。

またMade In Japan(自動車や電機など)の信用もまだまだ高いです。(若干海外勢に押され気味の分野もありますが)

日本食も世界中で人気で、今はJapanese Restaurantは、たいていの国で見つけることができるのではないでしょうか。(このコロナ渦でも美登利寿司、崎陽軒も最近台湾に進出してますね)

私個人は今まで大したことをしていないのに、諸先輩方々のおかげで、日本人に生まれてきたことで、沢山の恩恵を享受できて、自分の国に誇りを持てるというのは、本当に有難いことです。ですから台湾で生活する際も、自分は日本からの一代表という気持ちで、恥ずかしくない行動を心がけて、台湾の方々にもっと日本を好きになってもらえたらと思っています。

日本に足りないもの

では次に、日本に足りないものですが、これは仕事柄、そして香港が長かったせいもあるのですが、金融や経済に対する意識や知識です。主たる原因は、経済・投資教育を、義務教育に組み込まなかった国の責任だと思っています。しかしソクラテスは、「知らないことが罪ではない。知ろうとしないことが罪だ。」とも言っていますので、この記事を読みに来てくださった皆さんは、今後は経済やお金の勉強を、積極的に行っていただけるものと信じています。(笑)

少し話がそれましたが、私は小さい頃、母から事あるごとに貯金するように言われておりました。通っていた小学校で子供貯金というのがあって、修学旅行などの学校行事用に毎月少額を積み立てるための口座だったようですが、併せて自分のお年玉なんかを一緒に貯金していました。青っぽい通帳に、うるおぼえですが、4%ぐらいの数字が記入されていた気がします。当時預金金利をちゃんと理解はしていなかったのですが、この数字が大きいとよくて、貯金するとお金が増える、みたいな感覚でした。この頃の郵便局の定期預金では、10年で2倍になる、と言ったりしてましたが、金利が7%ちょっとあれば、本当に元本は10年で2倍になりました。実際そのぐらいの金利があったのが、今から40年も前の話です。

また若い方はご存じでない方もいらっしゃるかもしれませんが、実は銀行預金でもらえる金利は、1990年後半まではどこの銀行で預金しても一律一緒でした。その理由は、政府は金融機関同士の競争を認めていなかったからです。保険も契約条件が一緒なら、どの保険会社で加入しても保険料は一緒でした。

自由競争が当たり前の今だとちょっと信じがたいですが、これは戦後間もない日本において、銀行や保険会社が経営破綻するようなことがあれば、信用問題が経済復興に与える影響が小さくないですから、金融業界を競争させない=潰さない、を前提に、一番下位の金融機関でも破綻せずやっていけるような一律の金利や保険料を決めていましたから、完全な保護政策です。規制(や関税)というものは、その国の利益や産業を守るためには必要な場合もあると思いますが(例えば、日本の主食のお米農家を守るため、米の輸入を規制するなど)、当然マイナスの側面もあるということです。

日本版金融ビックバン

日本経済はバブル経済を経験しながらも、アメリカに次ぐ経済大国にまで上りつめました。(GDPが世界2位になったのが1980年です)しかしアメリカは、いつまでたっても貿易赤字を解消できなかったので、日本に対して圧力を高めてきました。1985年のプラザ合意もそうでしたし、その後金融業界の開放を求められ、開放に舵を取ったのが当時橋本龍太郎首相で、1990年代後半の金融ビックバンでした。下記は当時の朝刊の一面と、大蔵省のホームページからの抜粋です。

1998年4月1日の読売新聞1面より
ニューヨーク・ロンドンに追い付くための競争どころか、みな合併してしまいましたね💦

この金融ビックバンでは、金融機関同士の価格競争を認めたので、銀行預金の金利も、保険会社の保険料も各社それぞれになりました。そして外資系の金融機関が日本に進出してきたのもこの頃です。

更にもう一つ、我々個人は、1998年4月1日に外国為替管理法(外為法)が改正されたことにより、日本以外の場所を利用して運用ができるようになったのです。(裏を返せば、日本人はこの時までは、海外での運用を基本的に認められていませんでした。)

日本に居住しながら、海外に銀行口座を開設し、外貨を保有したり運用したりできるようになりましたし、日本では購入できない、でも海外で販売されている投資信託や金融商品に直接投資し、運用することも認めました。

日本国内という枠組みを超えて、どこでも資産運用ができるようになったのです。

日本居住者にとって海外投資は一方通行

しかし一方で日本には、金融商品取引法という法律があり、この法律は、海外の金融機関が、金融庁の認可を受けていない金融商品を日本国内で営業することを認めていません。つまり、日本居住者にとって、海外を利用した投資・運用はあくまで一方通行で、自分から能動的に海外の情報を得ようとしなければ一切入ってこない環境なのです。(日本国内の外資系の金融機関は、あくまで日本の金融庁に認可をもらったものしか案内していません。)

従って、日本に住んでいると、海外の金融商品の情報はまず入ってこないことになります。いざ直接外資系金融機関に電話やメールで問い合わせするのはとてもハードルが高いですし、インターネットで検索しようものなら、色んな方が色んな思惑で書いてますから、どれが本物の情報なのか精査するのも一苦労です。そもそも経済教育も受けさせてもらってない我々日本人は、本物の偽物の運用の区別もできない人が多いです。なので投資詐欺に巻き込まれる人が後を絶ちません。能動的に動いても、なかなか難しいのがに本拠儒者の現在の立場です。

ただこの一方通行の状況を責めることもできないのが実情です。何でもかんでも海外金融をウェルカムしてしまったら、遅れている日本の金融が太刀打ちできず、外資系金融に日本経済が蝕まれてしまうかもしれません。結果的に、日本に居住していると、海外を利用した運用・投資が、ほんの一部の人の選択肢でしかないのです。

台湾居住の我々のメリット

しかし台湾居住している間は、台湾の法律にのっとって生活をします。当たり前ですが、日本の法律に縛られることはありません。この外国為替管理法も影響がありません。従って海外金融の情報も、香港から直接引用もできます。これが日本に帰国してしまうと、そうはいかないのです。

長年海外居住をしてきた私の結論は、日本人が海外に住むメリットは、なんといってもこの海外金融の情報が1から10までいち早く入ることではないかと思っています。これから資産運用を検討されている方は、海外金融を選択肢の一つとして考慮しない手はありません。何故なら、、、知ろうとしないことは罪だからです!

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